成功者インタビュー

成功する秘訣がつまった農業人の本音トーク

第7話  問題は、根本的な解決でクリアする。

たつやのにんじん 露地栽培

森田:人を雇って給料を払う農業をやろうと思うようになったのは、いつごろから?

真弓:自分は一人でやりよったから、人に助けてもらわないとできないでしょう。 最初から3、4人ぐらい雇ってました。

森田:じゃあ、農業で生きていこうという気持ちは、最初からあったんだ。

真弓:いや、なかったよ。だから嫁さんは、看護師。俺がダメでも何とかなると。なにせ、 ドン底からのスタートだったから(笑)。

森田:真弓さんの生き方は、すごい真剣。それがやっぱり重要ですよね。それと新しい発想を信頼して 受け入れるっていうのはすごく重要ですね。真弓さんと話していても農業の現場の話は本当に少し。 病気の話とか、対策をどうするとか。そういう話は、ほとんどないよね。

真弓:ああいうのは当たり前だもんね(笑)。そりゃ、もう、どうにか対処する(笑)。

森田:真弓さんの場合、そんなに病気も出てないでしょう。出てんの?

真弓:いや、そうでもないよ。今、掘っているところは黒葉枯れがちょっと出てるけど。 あとは、もうほとんど出てない。

森田:出てないよね。あるレベルまで土壌が完成されたら、そうなるんですよ。

真弓:あ、ちょっと小さい問題を言った方がいい?

森田:あははははは(笑)

真弓:問題をあげるとすれば、春人参の、一番初めのものに空洞が出るんですよね。楕円形のやつは このように中がほとんどなってる。やっぱり新人を雇ってるから、見落としたんでしょう。クレームが来ちゃった。

森田:そういう現象が起こってどう対処するか、僕の場合は根本的に治す方法の提案をします。 薬かけて治すとかそんなんじゃなくって。それを真弓さんは確実に積み上げてるから、畑が順調になっていくんです。 この場合は気温が下がって、土の表面が凍って、苗が生長途中で根が切れちゃうんですね。根っこが切れるから次の 新しい根を出す、そして切れた根は養分を吸えないじから、それが空洞になる。避改善案としては、選別の強化です。

真弓:見かけが楕円形のやつによく出るから、それを廃棄する。

森田:根が切れちゃうってことは、養分吸えないから空洞できるの当たり前なんだよ。でも食べると美味しいって クレームにも書いてある(笑)。

真弓:そんな言うてますね(笑)。経験の長いおばちゃん達だったら、みんな分かっとるからね、 選別ができよったんだけど、今どんどん新しい人か働いているから。

森田:この時期はこういう問題が出ますって、選果場の壁に貼ったらいいよ。そしたら新人にも注意を促せる。 まあ逆にいえば、真弓さんの場合、そういう問題しか起こらなくなってるってことです。

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